大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和26(あ)2864 決定

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

弁護人海野賢三郎の上告趣意第一点及び第二点について。

論旨は、憲法違反の語を用いてはいるが、その実質は、本件麻薬譲渡の犯意を否

認する事実誤認若しくはこれを前提とする法令違反の主張で、刑訴四〇五条の上告

理由に当らない。しかも第一審判決挙示の諸証拠を仔細に検討するに、被告人はか

ねてから本件麻薬の売渡を、その所持者Aから依頼せられて承諾し、買主を捜すう

ちたまたまB某の注文を受け、その求めに応じて本件麻薬を同人に譲渡しようとし

たところを係官に発見された事情を肯認することができる。してみれば被告人が原

判示の如く麻薬譲渡未遂犯として処罰を受けるのは当然であり、その犯罪の成立を

阻却する何等の根拠もない。論旨は採用するを得ない。

同第三点は、量刑不当の主張で刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号、一八一条により裁判官全員一致の意見で

主文のとおり決定する。

昭和二八年三月一〇日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

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